2026年8月16日
開発ライブラリ
現場に合わせて進化する Takeuchi Excavator
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2026年8月17日
開発ライブラリ
建設機械の進化は、常に「現場」から生まれます。
Takeuchiは、創業以来、「お客様に最も近い存在でありたい」という強い想いのもと、徹底した現場主義を貫いてきました。この姿勢こそが、Takeuchiの「現場のニーズに即した、現場発のものづくり」の原点です。
その現場主義から、狭い場所や特殊な条件下での作業効率を大きく向上させる「STS(サイド・トゥ・サイド)ブームシステム」が生まれました。
STSブームシステムとは、ショベルの前方でブーム基部を左右に水平移動させる、Takeuchi独自のオフセット機構です。直感的な操作性と、汎用機のような優れた安定性を両立します。
特に壁際や歩道沿いでの側溝掘削作業では、オペレーターが常に作業方向を向いて自然な姿勢を維持できるため、長時間の作業による負担を軽減します。
さらに、ブームが車体幅いっぱいまで移動するため、作業のたびに車体位置を調整する手間を減らすことができます。都市部の密集地や狭小地における上下水道、ガス、通信ケーブルなどの埋設工事で、その真価を発揮します。
ブームのオフセット機構自体は、決して珍しいものではありません。しかし、従来のオフセット機構には、機械構造上、いくつかの課題がありました。
従来のオフセット機構は、2ピースブーム構造のように、ブームの中間部分に「関節」のような構造を持ちます。そこを油圧シリンダーで駆動することで、アームを左右に水平移動させる方式でした。しかし、ブームが途中で折れ曲がるこの構造では、掘削物の重量が機体の重心から大きく外れることがあり、高負荷作業時の安定性が損なわれる懸念がありました。また、重いアタッチメントを装着した際には、機械の挙動も不安定になりがちでした。
従来のオフセット機構では、ブームをオフセットした際に、ブーム機構の一部が掘削溝の縁に干渉し、それ以上深く掘り進めることができない場合がありました。そのため、掘削を続けるには機械を頻繁に移動させる必要があり、これが作業効率を阻害する大きな要因の一つとなっていました。
さらに、安定性への懸念から、ブームスイング機能など、さらなる汎用性を求めた機能を組み合わせることも困難でした。
結果として、「一台の機械でより多くの作業を、効率的にこなしたい」という現場のニーズに、十分に応えきれていなかったのです。
これらは、現場で働くオペレーターが日々直面する「不便さ」そのものでした。
Takeuchiのエンジニアは、これらの課題を単なる理想論として片づけることなく、お客様の声として真摯に受け止め、解決すべき使命と捉えました。
Takeuchiのエンジニアは、当時「当たり前」とされていた技術的制約の克服に正面から取り組み、真に生産性の高い、ユーザー志向の機械開発を目指しました。「お客様の期待を超える製品を届けたい」という情熱が、既存の概念を打ち破る原動力となったのです。
その結果、1999年に誕生したのが、Takeuchi独自のSTSブームシステムです。 「小型ショベルの究極の機動性を中型機にも」という挑戦的なコンセプトのもと、初のFRシリーズモデル「TB75FR」に実装して、世に送り出しました。
STSブームシステムは、重量のあるオフセット機構を重心付近に配置することで、機械の重心を安定した状態に保ち、卓越した安定性と掘削力を発揮します。また、ブーム基部そのものをオフセットさせる構造により、オフセット位置にかかわらず、汎用機に匹敵する掘削深さを実現します。そして、ブームを左右に移動させることで、1台の機械でさまざまな作業に対応できる高い汎用性を実現しました。
STSブームシステムでは、重量のあるオフセット機構を機械の重心付近に配置することで、高い安定性を実現しています。さらに、ブームをキャビン右側まで最大限オフセットすることで、機械の重心を後方に寄せ、ブーム固定機に匹敵する安定した掘削作業を可能にします。
STSブームシステムは、ブームの基部そのものをオフセットさせる構造を採用しています。そのため、オフセット位置にかかわらず、ブーム機構が掘削の妨げになりにくく、十分な掘削深さを確保できます。機械を頻繁に移動させる必要がないため、効率的な掘削作業が可能です。
STSブームシステムでは、ブームをキャブの正面までオフセットすることで、ブームスイング機のような広い作業範囲を実現します。広い作業範囲とブームオフセット機構の柔軟性により、スペースの限られた現場でも、1台でさまざまな作業に対応できます。
従来のオフセット機構に当たり前のように存在した「不便さ」を、Takeuchiは決して当たり前とはしませんでした。
それは、「決して他人を真似しない」「現場発のものづくり」という竹内製作所の創業者の精神が、エンジニアたちに脈々と受け継がれているからにほかなりません。
現場の声を起点に、従来の機械構造における常識を打ち破ることで生まれたSTSブームシステム。
これを備えたFRシリーズは、1999年のTB75FR誕生以来、真にユニークなTakeuchiモデルとして、今日まで世界中の多くのユーザーに愛され続けています。
STSブームシステムは、単なる機能の追加ではありません。それは、作業効率、安全性、そしてオペレーターの快適性を飛躍的に向上させる、Takeuchiの現場主義が結実したイノベーションです。
Takeuchiはこれからも現場の声に耳を傾け、お客様の期待を超える製品を提供し続けることで、建設機械の未来を切り拓いていきます。
2026年8月16日
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